だいぶ前、米国に1年近く住んだことがある。
スーパーに行って、初めて見る食品などを手にとっては、パッケージに書いてある原材料や栄養成分、レシピなどを読むのが楽しみの一つだったが、実際に買いたいものの中で、見つけるのに一番時間がかかったのは、パン粉だった。透明な袋に入ったパン粉をイメージしながら、小麦粉などの棚を端から端まで見るのだが、いくら探しても無い。ある日ようやく発見したパン粉は、中の見えない小さな紙箱に入って、パン売り場の隅に置いてあった。そういえばメキシコでも、パン粉はパンと並んでいるし、作っているのもパンのメーカーだ。
ところでこのパン粉だが、米国でもメキシコでもペル-でも、パン粉といったら文字通りパンの粉で、非常に細かくサラサラしている。だから、日本の“トンカツ”を作るときは、日本製の”panko”を使わなければいけないと、アメリカの料理番組でも、メキシコの調理学校でも、そう教えているのだ。
トンカツが立派な日本料理だと認識したのは、これが、日本の材料を使わなければ作れないものなのだということを、知って以来のことである。
コメント
コメント一覧 (8)
トンカツはトンカツだものね。洋食屋さんの「カツレツ」だって、原型はウィンナーシュニッツェルだというけど、シュニッツェルって、細かい粉がまぶしてありますものね。調理法だって日本流のフライじゃないし。
外国に暮らしてみてはじめてわかる、こういう細かいことってたくさんあるんでしょうね!
胡蝶
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あのサクサクとした食感は日本独特のものなのですね。
これは串揚げの衣に似た粒子の細かなものなのでしょうか。
最近、日本では米粉の普及に力を入れています。
時々「まい泉」のカツサンドが無性に食べたくなります。
胡蝶
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BIMBO を貧乏と読みました(笑)
胡蝶
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じゃ、メキシコの方やアメリカ人はエビフライやコロッケはほとんど召し上がらないのですか。魚のフライなんかもめったにしないのかな。
はー、面白いねー。^ ^
僕なんかサバのフライなんかも大好きですよ。こちらでは様々なパン粉が販売されていますが、カロリーの点と淡白さから細かなパン粉が好みです。^ ^
胡蝶
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それが欧州でも米国でも、けっこう人気なのだとか。メキシコでも、日本製の輸入pankoが売られています。
海外で生活していると、いろんなことに気付きますね。最初は、「えー、これ違うよォ、どうして?」って思うんだけど、よく考えたら日本のほうが特殊だったりするんです。
胡蝶
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私は最近あまり揚げ物はしませんが、以前はいつも、生パン粉を自分で作っていました。
そうそう、私もカツ丼よりカツサンドが好きで、帰国のたびに食べます、もちろん「まい泉」のも・・・。
胡蝶
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あは、覚えやすいでしょ。BIMBOはメキシコのパンメーカーで、中南米にも広く手を広げています。最近では米国のサラ・リーまで買収して、世界的な大会社なんですよ。メキシコでは、ビンボー・パンというのが、食パンの代名詞です。
胡蝶
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こちらでは魚をあまり食べないし、コロッケも一般的ではないです。ミラノ風という薄い肉カツはよく作りますが、それに使うのがこのパン粉です。私は、これでは物足りないので、自分で生パン粉を作っていました。
胡蝶
がしました