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ゆで卵のサンドイッチというものは、メキシコではあまり作らないようだ。
こういうパンを使ったものはサンドイッチではなく、メキシコでは トルタ と呼ばれ、お弁当の定番だが、それに卵を入れるとしたら、たいていは薄いオムレツのようにして、しっかり焼いてしまう。具沢山にすることが多いので、そのほうが他の材料とあわせやすいのかもしれない。

胡蝶のシンプルクッキングでは、マヨネーズを多めに塗ったパンに、殻をむいたゆで卵を丸ごと載せてパンの上で荒く刻み、ざっと広げるだけ。こうすれば、洗いものは皿とナイフだけである。パンもマヨネーズも案外塩気が強いので、他には何も加えない。それだけに、このたった三つの材料が、出来上がりの味を左右する。

卵サンドのように、普通の材料で簡単にできる筈なのに、メキシコには何故か無い、というものは、他にもある。すぐに思いつくのは、例えばレーズン入りの食パンとピーナツチョコだ。
なんで作らないのだろう、美味しいのに。・・・というのは、常からの疑問である。