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各国の男女格差(ジェンダーギャップ)を比較した、世界経済フォーラム(WEF)による、今年の報告書が発表された。

それによると日本は昨年よりも順位を下げ、144カ国中の111位。一方メキシコは、昨年より順位が上がって、66位となっている。この両国の差に、胡蝶はまったく驚かない。初めてメキシコに来た1980年代から、政治家や医師、弁護士、技術者等の分野にも、女性がかなり多かったし、逆に男性看護師もさほど珍しい存在ではなかった。大学の学部によって、学生の男女比が著しく偏るということもなければ、男性が家の中の事をまめにやっている姿も、ごく日常の風景だったのである。
そんな中でずっと暮していると、日本におけるあれこれの風潮を外側から眺めながら、歯痒い思いをすることが、現在も多くある。

メキシコには、いまだに男尊女卑がまかり通っているという印象がある。特に田舎では、そういう傾向がまだ根強いかもしれない。しかしその裏にあるのは、メキシコ女性本来の、気の強さではないかと、胡蝶は思っている。こちらの女性たちは、思った事もしたい事もはっきりと表現し、1歩下がって男を立てるなどということは、考えもしない。公の場で堂々と意見を述べることにも、躊躇はない。

マッチョであることを、ことさらに誇示し、女を力で押さえつけようとするのは、じつは女に対して、潜在的にいつもビクビクしている男なのである。


画像は、1週間ほど前の夕景。