3340浴室はいくつ?


売家の広告などを見ていると、寝室数と共に、必ず浴室の数が書いてある。ワンルームのアパート等は別として、ある程度部屋数のある物件の場合、浴室も複数あるのが普通だからだ。

ここで言う浴室とは、シャワー、トイレ、洗面台のある、いわゆるバスルーム(メキシコには、バスタブのある家はほとんどない)だが、特に主寝室には、付属して専用の浴室が付き、他の寝室の数に応じて、さらに浴室があるわけだ。大体、高級な家ほど浴室の数も多く、寝室と同数ということさえある。そうでなくても、3寝室2浴室だとか、5寝室3浴室だとか、さらに、3浴室と1/2などということもあり、この1/2というのはシャワーのない浴室、つまりトイレと手洗いだけのスペースを意味している。2階建てで寝室が上階だけにあるようなとき、シャワー付きの浴室はすべて2階にまとめて、階下にトイレを設置するというのも、よくある設計なのである。

寝室と浴室がセットになっているのは、こちらの人が朝起きるとまずシャワー、という習慣だからだ。仕事や学校に出かける前に、たとえ朝食をとる時間がなくても、ともかくシャワーは浴びて、その度にシャンプーもする。だから、早朝の街中では、濡れたままの髪で職場に急ぐ人も、珍しくない。朝のシャワーは、メキシコの人たちの身だしなみなのだ。

胡蝶はといえば、夜寝る前に1日の汚れを洗い落としたいと思うほうだ。体を清潔にするのは、自分が落ち着いてくつろぐためである。だから例えば、これからサッカーなどをしに行くという人が、汗をかいてドロドロに汚れることが分かっているのに、丹念にシャワーを浴び、髪をぴっちり整えて出かけていくというのは、どうも納得がいかない。